入院して思ふ①1型糖尿病―何が引き金(原因)だったのか…?

2021年1月16日

遺伝や生活習慣が原因とされる2型糖尿病とは違い、1型糖尿病の原因はよく分からないそうです。インターネットで調べてみても、よく載っている1型糖尿病の引き金(原因)としてウィルス説をよく目にしますが、実際には、原因がよく分かっていないようです。

正直言うと「なんでこんなレアな病気になってしまったのだろう?」と自分の今までの行いを振り返ってたり、「ほんまに治らへん病気なんやろうか?」と本気で思ってみたりする時期がありました。今日は、その頃のことを振り返ってみたいと思います。

「1型糖尿病」は患者数自体が少ないので、ワタシが振り返ってみることで、今後、1型糖尿病と関わることになる方の、発症予防や初期診断のお役に立てないたらいいな。。。と思います。では、入院してすぐに考えたこと、やったことを振り返ってみます! お付き合いください。


緊急病棟から一般病棟へ。

緊急入院して3日目の2020年12月16日(水)の14:30。この時刻に、ワタシは緊急治療室から一般病棟に移されたタイミングとなりました。

3日間お世話になった緊急治療室では、一日中、心電図を取る音がピコピコと鳴っていたり、隣の病床から苦しそうな叫び声が昼夜問わずで聞こえてくる環境だったので、「俺はこのまま死ぬんじゃないか…」と本気で考えて、ベットの上で、今までの人生を振り返っていたりしました。

そんな環境だったので、静かな4人部屋の窓際に移動させてもらえて、嬉しかったし、ホッとしました。

一般病棟へワタシをベットごと運んでくれた緊急治療室付けの看護師さんからは「窓際の明るい場所でよかったね。この部屋はナースステーションから一番遠い部屋だから、何かあったら、これを鳴してね」とナースコールのボタンを手の届くところに置いてくれたのが印象に残っている。まだ弱っていいる中で、その心遣いが大変嬉しかったです。

病室の窓

その後、すぐに一般病棟付きの看護師さんが看護してくれて、ワタシが「糖尿病である」ことをカンタンに説明してくれて、製薬メーカーさんが作った糖尿病関連の冊子をたくさん置いていってくれました。(後で知ることになりますが、この冊子は、ほぼ2型糖尿病のことが書かれてある冊子でした。)

糖尿病の冊子

さて、その冊子を読んでみると、結構、ショックを受ける内容でした。糖尿病の原因は「運動不足、食べすぎ・飲みすぎ、肥満、ストレス」と書いてあったことも、ショックを受ける原因でした。

普段から、運動には関しては、1日の心拍数や運動量が見える化できる活動量計―Fitbit HR―を手首に着けて生活するほど気を遣っていて、1日10,000歩前後の運動を心掛けていました。さらにここ3ヵ月は、パーソナルトレーニングを週1回のペースで受けていました。また食べすぎ・飲みすぎも、基本的には野菜を食べるよう心掛けており、さらにコロナ禍で呑み会は皆無だったし、家呑みもめったにしないので、該当はしないだろうと思ったのでした。ちなみに、肥満という項目を考えても、ワタシはむしろ標準体重に収まる体重だし、お腹は出始めていたものの、肥満の体形とまでは言えない状態だったのです。

「自分に該当しそうなのは、ストレスだけやん。ほんまに糖尿病なのか、俺は…」と、ちょっと怒りすら覚えたのでした。

さらに冊子を読み進めると、糖尿病の合併症である「腎臓病」・「網膜症」・「神経症」…について詳しく書かれたページがあって、その内容が怖すぎました!もう、だんだん気が滅入っていき、最後はパラパラめくった後は、そのまま目を閉じて、見なかったことにして、寝てしまう始末ほどの気分でした。。。

糖尿病患者の5%程度しか1型糖尿病の患者はいないのだから、製薬メーカーさんが作る冊子は2型糖尿病寄りの内容になるのは仕方がないのも、今なら納得できはします。でも、その時点では、はっきりした診断が確定してないタイミングだったこともあって、2型糖尿病寄りの冊子を見て「えー、違う病気とちゃうか?」とか「治る可能性があるんとちゃうのか?」と本気で思っていたのでした。

劇症1型糖尿病?原因は不明…!?

翌日の12月17日(木)の午後。

主治医の先生が病室に来てくれました。そしてその主治医の先生から、ワタシが入院時に血糖値が677になっており、身体が酸性に傾いていて「糖尿病性のケトアシドーシス」になっていたこと、糖尿病を診断する指標である「ヘモグロビンA1cの値は正常値なので、精密検査の結果待ちである」こと、また可能性として「劇症1型糖尿病の可能性が高い」ことを教えてもらったのでした。

「ん~、なんやろ、それ?」というのが最初の感想で、主治医の先生が去ってすぐに、手元のスマホを操作して、1型糖尿病を調べてみたのでした。

見たのはこのページでした。

そしたら1型糖尿病の原因は不明、と書いてあるではないですか!?でも、Webサイトを読んでいくにつれて、主治医の先生の言っていた通りだな。。。とすぐ観念していました。なぜなら、自分が今まで経験した症状が、ズバリ、当てはまっていたからです。

ただ、まだ正式な糖尿病の検査結果は出ていないから、今は「たまたますい臓の調子が悪いだけで、またインスリンがすい臓から出る」かもしれない。。。と思いたくて、半ばヤケッパチで、今からできることを探したのでした。

状況としては、ベットの上で、身体は弱って動けないし、腕は点滴の管でたいして動かせないし、下半身も尿の流出量を24時間、監視するための管が通っていて自由には動けない状態でした。

それでも知恵を絞って考えて、「手のツボ押し は身体にいいよね…」と思いつきました。それから1日中、「すい臓からインスリンが出ますように…」と願いつつ、心の中では「たぶん無理だろうな(苦笑)」と半ばあきらめつつ、ツボが痛くて押せなくなるまで、ツボ押しをしながら数日間、一日を過ごす日々が続きました。できることは、これくらいでした。

手のツボ

1型糖尿病を誘発原因で思い当たる5つのこと。

さて、前置きが長くなりましたが、このような経験をしながら、1型糖尿病の原因で、ワタシなりに思い当たる節を5つ、思いつくままに綴っておきたいと思います。

引き金候補① ストレス

ワタシは、会社で新規プロジェクトのリーダーをしていました。「やるからには結果を出したい!」という想いが強くあり、それが知らず知らずのうちに、ストレスになっていたのかもしれないなぁ、と思います。1型糖尿病が発症したのは、プロジェクトがひと段落した直後だったこともあり、張りつめていた気持ちが切れてしまったタイミングで、今までの無理が引き金になった、、、という可能性は十分あり得るのではないか、と思うのです。

引き金候補② 睡眠不足(睡眠負債)

睡眠負債は身体を蝕む…的なことがTV番組で流行った時期がありましたが、病気になるまでの6年間は、公私ともに忙しくてしており、だいたい1日の平均睡眠時間が5時間を切っていることが多い日々を過ごしていました。睡眠不足によって、ホルモンのバランスなどが崩れてしまって、免疫機能がおかしくなってしまったことも十分あり得るのではないかと思います。

引き金候補③ 遺伝

1型糖尿病は「遺伝ではない」と言われているのは知っています。ただ、実家に住むワタシの母親は3年前に1型糖尿病と診断されていること、またワタシの母方のおじいさんも、インスリンを打っていた(1型か2型か不明)という話なので、あながち、遺伝説というのもありそうだなと思うのです。

引き金候補④ 予防接種(ウィルス)

今年はコロナ禍の影響もあって、会社から健康維持のために、インフルエンザの予防接種を義務図けられていて、発症の2週間前に受けていたところでした。その後、予防接種の腕がしばらく腫れていたなぁ。。。というのを思い出します。ウィルス説というのがあるので、ワタシの思い込みかもしれませんが、これも発症の引き金になったのではないかな、と思ってしまうのです。

引き金候補⑤ 自律神経がもともと弱い

ワタシは、男性にしては、手足が冷え性でここ数年は、冬に足裏のカイロが手放せなかった。異様に手足と膝が冷える症状がここ数年あり、今年は酷かったです。そのことから、自律神経が関係しているのではないかな、と勝手に思っています。

以上の5点が、ワタシが1型糖尿病が発症する引き金(原因)になった要素ではないかな、と思う要素でした。

実際は、1型糖尿病になるメカニズムは十分に分かっていないし、たぶん、さまざまな要因が掛け合わさって、免疫がおかしくなってしまったのだと思っています。ワタシとしては、発症のメカニズムがもっと研究されて、1型糖尿病を発症する人が1人でも減ればいいな、と切に思っています。

入院中に考えたことの第1話は、1型糖尿病の起こった原因(引き金)を自分なりに考えてみた、という話でした。

あくまでも、ワタクシ、ケビンの思い当たる節を列挙したもの、医学的根拠はありませんので、あしからず。

今日はこの辺で。。。