2021年3~4月の治療の取り組み(食事&運動療法 編)

2021年5月29日

こんにちは! 2021年3月~4月の取り組みを振り返ってみます。

3月・4月は主に「運動療法」と「食事療法」の理解を深めながら、インスリンの打ち方を工夫して血糖コントロールを高めてきた2ヵ月間でした。

Twitterで繋がっている1型糖尿病の方の投稿を見ていて思うのが、「1型糖尿病は個人差が大きい病気だなぁ」と感じます。例えば、入浴一つとっても、お風呂に入ると血糖が下がる人もいれば、逆に血糖が上がる人もいることをTwitterで学びました。いかに自分の状態を見極め、自分にあった血糖コントロール方法を見つけるのか?がこの病気とうまく付き合っていく方法だな、と思い始めました。

個人差があるのですが、この2ヵ月間でワタシ自身はどのようなことに取り組んだのか、またその結果、どうだったのか?を振り返って、綴ってみます。

自分なりの「補食」のルールが完成!

2月時点のワタシの最大の悩みは「低血糖になって慌てて補食したら、結果的に血糖を上昇させすぎて自己嫌悪に陥る」ことがよく発生していたことでした。

病院では最低限のことを教えてくれます。例えば「低血糖は身体へのダメージが大きいから避けるべき」と教わっていますし、その対処方法として「補食をして調整する」ということは教わっています。

でも、ワタシが補食としてどんな種類の補食を、どれくらいの量で、どのタイミングで食べれば、低血糖になった時に適度に血糖を上昇させることができるのか?という点までは教えてくれません。ここは、個人差が大きい糖尿病という病ですから、先生と二人三脚で時間をかけて、自分にあった答えを探す必要がありました。

最初、「低血糖」になると、慌てて、お菓子やおにぎり、牛乳などを補食してみたものの、多くの場合は、糖質の採りすぎが起こってしまい、うまく行かず、悩んでいました。

その悩みを解消するきっかけを与えて下さったのは、オンライン患者会でした。ベテランの1型糖尿病の方から次のようなことを教えていただきました。

【教えていただいた低血糖時の基本知識】

・血糖値の上昇させるには、糖質の摂取量で考えること。

・直ちに血糖を上げたい時は「ブドウ糖」に絞って食べるべき。

・「ブドウ糖」を処方してもらえる病院がある。(最近少なくなったらしい)

・ブドウ糖の含有率の高いタブレットやラムネ、ウィダーインゼリーの摂取がお勧め。

・1g単位でブドウ糖の量を考えて食べて、血糖調整する。

・お菓子など糖質以外の栄養分が含まれる食べ物は、次の食事までに間がある時、食べるといい。(TPO)

さらにワタシがやっている補食については以下のコメントをもらいました。

おにぎり(お米):お米はでんぷん質からできており、血糖をすぐ上げるのには向いていない。

お菓子や牛乳:糖質・タンパク質・脂質などを含み、血糖をすぐに上昇させるのにはさらに向いていない。

「そうか!」と思いました。この時まで、ワタシは低血糖気味に陥ってしまった時、おにぎりやビスケットを食べていたので、うまく行かなかったのかもしれないな、と気づきました。

このようなベテラン1型糖尿病の方のアドバイスがあって、低血糖になってしまった場合のワタシの補食の基本方針としては、補食は「ブドウ糖タブレット(100%ブドウ糖)」1本に絞って対応を行うことにした結果、血糖コントロールしやすくなりました。

また食べる量については、今までは糖質10g(1カーボ)相当を一気に食べていたのを、もっと細かく刻みながら摂取して、上がり時間を観察するようにしました。イラチ(せっかち)なワタシですが、血糖上昇までじっくり待つように意識も変えました。

具体的にやったのは、血糖に効果の出やすいと言われる「ブドウ糖だけ」を口に入れて、リブレでその後の数値の変化を追いました。やってみて分かったのは、ブドウ糖を口に入れてから血糖が上昇する数値を示すまでに、最低でも15分はかかることでした。これが分かってからは、焦って追加でパクパクと補食をし続けることが少なくなって、食べ過ぎて自己嫌悪に陥る、という場面が明らかに減ったなぁーと実感しています。

もう一つ教えていただいて大事だなと思うのは、低血糖になっていた時は、まずは「血糖の低下傾向を止める」という点です。下降トレンドはその時々違いますが、Freestyleリブレなどで値の低下を示す矢印が2種類あり、下矢印なのか、斜め下矢印なのかによって、血糖の低下を止める量を判断する、ということを試していきました。血糖の低下が止まったな、と思ったら、その後は、次の食事まで過ごす時間や行動を考えてながら、適切な種類の食べ物を、適切な量で追加していくようにしていきました。

毎食の糖質量を整え、栄養バランスを見直す

3月に入って抱えていたもう一つの悩みは、1日の後半になるほど、血糖値が思いがけず下がってしまう、という点でした。この点を主治医の先生に相談してみたところ、「管理栄養士さんに相談」を進められ、実際に相談をしてみました。

そこで指摘されたのは、もともと「朝食6カーボ、昼食カーボ7~8、夕食8~9カーボ」にしていたのを、糖質をほぼ一定に変更して、「朝7.5カーボ、昼食8カーボ、夕食8カーボ」に固定してみるということでした。実施して見た結果、夕方や眠前の血糖値が極端に低下することがなくなってきました。

さらに3月から体力をつけるために運動を増やした結果、血糖値が70ml/dLに近い値になることが多くなってから管理栄養士さんに相談すると、糖質はそのままで、もっとたんぱく質(表3)や脂分(表5)を増やすことで糖質の持ちがよくなる、ということも教えてもらい、実行して、さらに安定した状態を保つことができるようになりました。

「糖尿病治療はチーム医療」と聴いたことがありますが、主治医の先生と管理栄養士さんが連携して下さる形はまさにチーム医療!ありがたいなぁー、とつくづく思いました。

食後に散歩を行う。

3月になって暖かくなってきて、外で身体を動かしやすいシーズンになってきました。そこで本腰を入れて運動療法にも取り組むことにしました。

糖尿病患者にとって、運動に取り組むことで、いろいろなメリットがあるそうで、基礎知識として整理してみます。

■運動が糖尿病治療にもたらす7つの効果 (※徹底解説 新版糖尿病 法研 P157参考)

①低下した糖代謝を改善する

②インスリンを節約する

③血管の老化を防止する

④体力・筋力を強化する

⑤脳神経機能を活性化する(知覚神経・自律神経)

⑥心肺機能を高める

⑦ストレスを解消する

糖尿病一括りにしているような気もしますが、、、

健康状態に合わせて、運動を取り入れることは大切そうです。

主治医に相談したところ、脈拍が110程度になる中程度の運動を1日20分を目安にしてはどうか?というアドバイスをいただきました。運動はいろいろありますが、散歩でいいそうです。気軽にできていいですよね。

それで、雨天の日以外は、基本的に毎朝、20分~40分の散歩を行うことにしました。そうすると、朝食後の血糖値の急上昇を抑えることもできるし、清々しい気持ちになれます。毎日続けていると、散歩されている犬を見て癒されたり、小鳥のさえずりが聞こえてきたりして、朝から気持ちが上がり気味になるので、精神的にもやってよかったなぁーと思います。

Twitterで情報交換も◎

1型糖尿病は、比較的レアな病気と言われているので、孤独になりがちだと思います。特にコロナ禍では、1型の糖尿病患者同士が繋がりづらい環境下にあると言えます。

そんな中で1月末から徐々に始めたのはTwitterでした。最初は、検索するだけからはじめました。ハッシュタグの #1型糖尿病 で検索してみると、同じ1型さんの投稿がいろいろ見れて、勉強になっています。

せっかくなら自分のリブレの値を共有してみよう、と思って投稿を開始しています。今ではコメントをやりとりする仲間が徐々にできてきて、すごく嬉しいです。引き続き、ゆるい感じで、情報交換しあえるゆるい繋がりが持てればいいなー。つながっていただいている方には、本当に感謝です!

4月から職場復帰。仕事中の悪い結果は気にしない。

4月から職場復帰しました。。。と言っても、週1の出勤で、残りの日々はテレワークです。

出勤をする日は、日中のストレスが増えて、血糖値が上昇しがちになりました。また夕方に近づくにつれて、体力が持たずに低血糖に陥りがちになりました。また夜は通常のインスリン量だと、夜間低血糖になってしまう傾向が見られて、血糖値が不安定になってきました。

そういいながらも、ヘモグロビンA1cは、3月は7.1だったけど、4月は6.9と0.2ポイント減らすことに成功しましたし、TIRも70%以上をキープすることはできました。

「今後も出勤日を増やすべし」という会社の要請があるので、血糖値は不安定さを増すと思いますが、一番よくない低血糖になること以外は、あまり悪い結果でも気にせずに、日々を過ごすように心がけようと思います。人生の目的は、血糖値を保つことではなく、やりたいことを成し遂げることなので。。。

3~4月の取り組みと結果

3月・4月にかけては、ワタシは「食事のとりかた」や「散歩(運動)」を意識的に改善することで、血糖コントロールを高めていきました。

【血糖コントロール結果】

病状に個人差が大きい1型糖尿病の治療です。医学的に正しい基礎知識を学びながら、自分にあった治療へカスタマイズしていく必要があることを知れば知るほど最近は感じています。まだまだ試行錯誤の状態ですが、これを読んでくださった1型糖尿病患者やそれを支えている方にこの情報発信が少しでも参考になっていれば嬉しいなと思います。

また来月以降もよろしければご愛読ください。引き続き、日々を綴っていけたらと思っています。最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!